育休先生。

「イクメン」という言葉がなくなる日を目指して。

新型コロナ対策で全小中学校などに休校要請!その時、現場は?

 2月27日の夕刻、安倍首相が「全小中学校などに3月2日からの臨時休校を要請」した。その直後の様子を、現場(勤務先=大阪市立の小学校)からお伝えしたい。

 

<目次>

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なぜか皆さんと同じでした

 そうです、休校措置を知ったタイミングです。現場の教員(校長ですら)も、皆さんと同じくニュースで知りました。

 

 なぜだ、なぜなんだ。

 

 それぐらい、あまりにも突然の方針発表で、寝耳に水でした。

 

 しかも、大阪市においては、その直前に松井一郎市長が市立の小中学校を2月29日から3月13日まで休校にする」という方針を打ち出していました。今となっては正確な時間は分かりませんが、体感では15〜20分前だったように思います。

 

 おそらく、時系列に並べるとこんな感じです(状況証拠からの類推を含む)

 

 ・27日夕方は校内研修会があり、全ての教員が校内の一室に

     ↓

 ・その間に行われていた対策会議において、大阪市が上記の方針を決定

     ↓

 ・マスコミの報道が始まる

     ↓

 ・校内研修会を17時過ぎに終え、多くの教員が職員室で一息

     ↓

  ・教育委員会から各校長に連絡が入る

     ↓

 ・教頭「大変なことになってる!」と慌ててテレビをつける

     ↓

 ・松井市長が休校の方針を打ち出す映像を見て、教員一同ざわつく

     ↓

 ・しばらく皆で、画面を食い入るように見つめていると…

     ↓

 ・速報で、安倍首相が全小中学校などに休校を要請する映像が

     ↓

 ・教員一同、ざわつきたいが、すでにざわついているのでこれ以上ざわつきようがない

     ↓

 ・教員によっては19時半頃まで残るも教育委員会から連絡はなく、校長から帰るよう言われる

     ↓

 ・翌28日朝、7時半頃から校長・教頭・教務主任がバタバタと打ち合わせ

     ↓

 ・全員が出勤し終えた8時半に「大阪市は明日(29日)から13日まで休校」と伝達される

     ↓

 ・各担任が一斉に、休校中の課題を考え始める

     ↓

 ・卒業式の実施については現場裁量となったため、15分休みに関係教員、昼休みに全教員で議論

     ↓

 ・教育委員会から未履修(まだ学習していない)の部分をどうするかの指示がないまま、1日が終了

 

一言だけ言わせてください。

 さて、上の流れをふまえて。

 「休校要請」以降、ネット上では当初「もっと早く言ってくれれば」という旨の一般意見がちらほら見られました。

 

 それに対して、

 

 ①「インフルエンザの流行で学級休業になったらなんとかするんだから、それと同じじゃねーか」

 ②「『一週間後から休校します』だったら、それまでの間にもっと流行するだろ」

 ③「もう決まったことなんだから、今はその中で何ができるかを考えるときなんじゃねーの」

 

 という反応が正当化されている風潮に、一言申し上げたい。

 

 ①について。

 今回の全国一斉休校とインフルエンザ流行による学級休業とは、期間も規模も全く異なるものである。今回は大阪市では暫定的に2週間、全国の多くの市町村では春休みまで(3月24日前後までの約3週間)休校との判断を下した。インフルエンザの際は、休業するのは3日間で該当学級(場合によっては学年)のみだ。

 ただ、「自分の学級が休業になる」という点においてはどちらも同じなので、この際規模については置いておこう。大きな違いとして、インフルエンザの場合は概ね学級の人数の3分の1が欠席となった時点で、学校として危機感の下で検討が始まる。

 正直に言うと、1月の時点で上がっていた「なぜ中国からの旅行客をシャットアウトしないんだ」という世間の声に返答することすらなく、非常におぼつかない対応をしていた政府が、全国的には小児感染がほとんど見られていなかった27日時点で、いきなり全国一斉休校を要請してくるとは思わなかった。無論、北海道に限ってはそうではなかったと思うが。

 

 ②について。

 「急すぎる」と感じた教員のほとんどはおそらく、27日時点で「3月2日から(実質、翌28日が休校前の最終登校日)」となったことに対して、「いやいや、急すぎるから、せめて1週間後からって言ってくれ〜!」などと言っているわけではない。休校のタイミングは同じでも良いが、「もっと前の時点で検討されていた(できた)ハズだ」と言っているのだ。

 そして、もしされていたのであれば、「来週あたりからそうなる可能性もある」と、せめてほのめかしておいてほしかった。それなら、それ相応の準備もできたというものである。2週間以上の休校となると間違いなく未履修の部分が出てくるわけで、現場の教員としては、その未履修部分の扱いが決まっていない段階で休校中の課題を準備するのは、なかなか難しいものであった。

 「春休みの前倒し」と考えて、3月25日頃から3月末にかけて振替を行うのであろうか。いや、それも流行の具合によっては分からない。次年度のはじめに補講を行うのか?それも現実的ではないような気もする。とにかく、それによって休校中の課題に未履修部分の内容を含めるのかどうかが変わってくるのだ。

 

 ③について。

 もう決まったことなんだから、今はその中で何ができるかを考えるときなんじゃねーの。

 …いや、やってる。やった。

 今回、全国の学校現場を見渡したとき、あまりに急であったことに反抗してテキトーに金曜日を終えた教員などいるのだろうか。それぞれがベストを尽くして、バタバタの中で一日を終えたことは想像に難くない。

 その上で、特に現代のような誰もが世間一般に向けて気軽に自己主張できる世の中では、たとえネット上のたかがイチ意見であっても、発言することに意味がないとは思わない。それが今回のような決定後に覆せない物事に対しても、だ。

 それは、感じたことを後世に残すことで、いつかまた国や学校現場が同様の事態に直面したときの『判断材料』の一つになればと思うからだ。

 

 まとまっておらず、読みづらくて恐縮ですが、現場からは以上です。