育休先生。

「イクメン」という言葉がなくなる日を目指して。

初めて味わった、転勤前最後のクラスとの別れ。

 昨日、3月22日。4月に初めての転勤を控えたボクは、育休復帰後に初めて受け持ったクラスである4年1組の子ども達と、“お別れ” をしてきました。今までにない、不思議な気持ちを味わいました。

 

<目次>

 

f:id:ikukyusensei:20190324212637j:plain

ネタバレ防止につき

 ボクは4月1日より、市内の別の学校への転勤が決まっています。しかし、勤務校では「その日までは急な変更があるかもしれない」とかナントカいう理由で、3月中は転勤することを口外してはいけないことになっています。

 昨日に修了式を終え、(ようやく「明日の準備」というものがない貴重な春休みを迎えたこともあり)まさに今感じていることを今書きたいのですが、それにはどうしても『転勤』というキーワードが付いてきます。

 そんなわけで、公開は4月1日になるように予約投稿をセットし、今日の高揚した気持ちを今日書き綴っているわけです。

 

最終日を迎えるにあたって

 実は自分では、過去に受け持った3学年と比べるとあまり手応えのない一年間でした。自分の実力不足か、一年間のブランクがゆえの手こずりか、はたまた子ども達との相性か分かりませんが、どこかふわっとした状態で最後の日を迎えてしまった気がします。

 もちろん、間違いなく慕ってくれている子もいましたし、多くの子と良い関係を築けてはいました。ただ、クラスとしての “ガチッ” というまとまりのようなものを、イマイチ感じられていませんでした。…いや、ボクが作り上げることができなかったのだと思います。

 だからこそ余計に、最終日の “お別れ” の様子は、想像だにできないものでした。

 

最後にやると決めていたこと

 それは、「子ども達と一緒に歌い、最後に子ども達に歌を贈ること」です。

 自分自身が長年続けてきたこと、そして子ども達に誇れることは『音楽』しかないので、それを生かさない手はありません。

 一緒に歌う曲は、その年その年の子ども達とよく歌っていた曲や流行りの曲などから選びます。今回は、『海の声』『ひまわりの約束』『手紙 〜拝啓 十五の君へ〜』の3曲を。

 そして、贈る曲には小田和正さんの『たしかなこと』を選びました。この曲には下のような歌詞があり、子ども達への思いを歌に乗せて伝えるにはピッタリだからです。

君は空を見てるか 風の音を聞いてるか

もう二度とこゝへは戻れない でもそれを哀しいと 決して思わないで

 

一番大切なことは 特別なことではなく

ありふれた日々の中で 君を 今の気持ちのまゝで 見つめていること

 

忘れないで どんな時も きっとそばにいるから

そのために僕らは この場所で 同じ風に吹かれて 同じ時を生きてるんだ  (※一部抜粋)

 

今だから言いますが

 クラスの子ども達には、「来年はもしかしたら、先生おらんかもしらんからね!」と伝えていました。なぜなら、「先生になって最初に勤める学校では、4〜6年経ったら転勤って決まってるんやけど、先生はもうココに5〜6年いるから。」です。

 この伝え方なら事実(可能性)しか言っていないので、ギリギリルール違反ではありません(とボクが勝手に思っているだけかもしれませんが)

 でも、全くあり得ないことだったら…言いませんよね。つまり「察せよ!」ということです(笑)。

 

いよいよ “お別れ” の時

 そんなこんなで何かにつけて『転勤』をにおわせ続けた結果、クラスの…どれぐらいだろうか?おそらく半数以上の子ども達には、「たぶんそうなんだろう」という程度は伝わっていた模様。

 

 では、いよいよ最後に子ども達と一緒に歌う時間となり、どんな様子だったかというと…

 

 

 

 

 まさかの女子、全員大号泣!!

 

 歌う前に、授業の残り時間との兼ね合いでやむを得ず『手紙 〜拝啓 十五の君へ〜』を割愛することにしたボク。

 そして、キーが低いので声出しも兼ねて…と『海の声』を歌い出すと、もう1番のサビぐらいで数人の女子が泣き始め、『ひまわりの約束』の中盤ではすでに「先生!女子全員泣いてるけど、大丈夫なん!?」との男子の声が。

 

 いや〜…ありがたいことですねぇ…(また思い出して少しウルウル)…。

 

 しばらくニヤニヤ歌っていた男子はというと、その中にも数人は涙もろい可愛いヤツもいるもので、『たしかなこと』を歌っているときに少しグスン (/ _ ; )

 

 そして、『たしかなこと』の余韻の残る中で、ちょうど終わりのチャイムが。しかし、誰かが「先生、もう1曲ないん?」と言ってくれたので、「これならあるけど…」と『手紙 〜拝啓 十五の君へ〜』を提案すると、「お〜!歌おう、歌おう!」ということになり、(まさに言葉通り)泣きのもう1曲。 

 いかにも「お涙ちょうだい」的な曲調ではないものの、もう泣きじゃくっている女子には関係ナシ!

 最後の最後までたくさん泣いてくれました。

 

 それから最後の挨拶をして、最後の日ぐらい…と門までみんなを送り出しに行くも、まだ泣いている。ずーっと泣きっぱなし。一度出てから戻って来て、何を言うでもなく僕の前でひっくひっく泣いて、ハイタッチをして帰って行く子なんかもいて、…幸せをたくさん貰った一日でした。

 

 4年生なので、普通なら4月から担任は変わってもお互い学校には残っているわけで、こんなことにはならなかったと思います。

 でも、彼らはちゃんと「今日が “お別れ” なんだ」と分かっていたから、彼らにとってもただ「4年生最後の日」というだけではなかったんですね。

 

みんなへ

 自分の中では、上手くいかないと思うことがたくさんありました。「伝わらへんなぁ…。」とさじを投げかけたこともありました。

 

 でも、最後のみんなの様子を見て、してきたことや言い続けてきたことは間違いではなかったのかな、と感じることができました。

 

 それに、通常の修了式の日とは違う、卒業していく6年生との別れとも違う、転勤のタイミングで受け持っていたクラスならではの “お別れ” を味わうこともできました。

 

 学校は別々になるけど、また行事のときは会いに行くよ。

 

 みんな、ありがとう。