育休先生。

「イクメン」という言葉がなくなる日を目指して。

自分のクラスの子どもに言わないようにしていた、2つの言葉。

 小学校の現場には、大人になって聞くと思わず「懐かしっ!」と言ってしまうような ”なじみ言葉” が存在します。今回はその中から2つ、ボクがある理由で使わないようにしていた言葉を紹介します。

<目次>

 

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その1 「まえへー、ならえっ!」

 「懐かしっ!」と言ってしまいましたか?

 言わずもがなですが、小学校では整列をする際に頻繁に使われる言葉です。 朝礼はもちろん、遠足や社会見学で校外に出たときなどは、一日に何度も使われることも。

 

 子ども達は「まえへー、ならえっ!」に慣れすぎて、集合場所でなんとなくの列にはなっているものの、ペチャクチャ…ザワザワ…フラフラ…。

 そして、どこからともなく聞こえる「まえへー、ならえっ!」という声に反応して、「ピシッ!」となるんです。

 

 いやいや、ちゃうやろと。集まった時点で、静かに整列せんかい。

 

 子ども達の中では、おそらくこのように認識されています。

まえへー、ならえっ!」=「静かにする」+「前を向く」+「手を挙げる」+「真っ直ぐ並ぶ

 

 そもそもは何か行事や連絡があって集合させられているのですから、集合場所に集まった時点で何も言われなくても静かにする」「前を向く」「真っ直ぐ並ぶができているべきです。

 手なんか挙げる必要はありません。

 

 そこで、ボクが「まえへー、ならえっ!」の代わりにすること。それは、

 

何も言わずに待つ。これです。

 

 どんなクラスにも、「賢い子」「勘の良い子」「周囲の様子に敏感な子」というのがいるもので、待っていると「あ!先生、『静かに前を向いて真っ直ぐ並べ』言うてるわ。」と気付いてくれます。

 

その2 「はい、号令〜!」 

  ボクが言わないようにしていたのは、特に授業の「始まりの号令」です。当たり前ですが、終わりの号令は、教師がタイミングを見計らって言うべきものです。そこは子ども達には任せられません。

 

 しかし、「始まりの号令」はどうでしょうか。

 

 授業開始のチャイムが鳴る…。

 

 先生もクラスのみんなも揃っている…。

 

 

 …起立っ!ですよね。

 

 ですが、「はい、号令〜!」に慣れきっている子ども達は、「まえへー、ならえっ!」のときと同じです。授業開始のチャイムが鳴っても、ペチャクチャ…ザワザワ…ガサガサ…。

 

 そこで、ボクが「まえへー、ならえっ!」の代わりにすること。それは、

 

何も言わずに待つ。これです。

 

 ただし、こちらは大変です。待つのって本当に大変。

 我慢している間に7、8分経って、「毎時間7、8分ムダにしてたら、1日(6時限)で1時限(45分)ムダになるやないかい!」と何回説教したことか…。笑

 

「自主性」が欲しい

 「まえへー、ならえっ!」と「はい、号令〜!」に共通していること。それは、 「その場でまずすべきことが分かっていない相手に対する指示である」ということです。

 個人的には、「いつも指示を待つのではなく、常にその場でまずすべきことを自主的に考えられる人に育ってほしい」という思いがあります。

 今回挙げた2つは、毎日の学校生活の中では本当に些細なことかもしれません。自主性を育む機会だって、他にもたくさんあるでしょう。

 それでもボクは、さも当然のように「まえへー、ならえっ!」「はい、号令〜!」という現場の雰囲気に、どうしても違和感を持ってしまいます。