育休先生。

「イクメン」という言葉がなくなる日を目指して。

「子ども達のアイデアを形にする機会」を与えることの大切さ。

 6月11日の朝日新聞に、「音で暮らしをデザイン」という記事が載っていました。フェリス女学院大の学生が授業の一環で、ある私鉄の駅メロを変えたという話でした。

 

<目次>

 

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なぜ、駅メロを変えることに?

 フェリス女学院大の音楽学部音楽芸術学科の「環境音楽デザイン」という授業で、ある駅が抱える問題を「」で解決するという課題が出たそうです。

 

 いきなり話が逸れますが、「音楽命」のボクとしてはたまらなく楽しそうな授業です…。「10代の頃は、音楽を専門的に学ぶには音大しかない」と思っていましたが、総合大学の音楽学部なんてモノもあったんですね。それに、演奏や作曲のスキルを学ぶだけでなく、環境デザインのような形で社会に還元する方法もあったなんて、当時は全く考えが及ばなかったな。。

 …完全に余談ですが。

 

 その駅とは、横浜市旭区二俣川と神奈川県藤沢市湘南台駅を結ぶ)相鉄いずみ野線緑園都市駅。同駅の1階改札には電車の到着時刻や行き先を知らせる電光掲示板がなく、乗客からは「電車の音が聞こえても乗るべき電車なのかどうかが分からず、階段を駆け上がってホームに行き、駆け込み乗車をしてしまうことが多い」という声が上がっていたそうです。

 

まずはメロディーと楽器を

 そこで学生達は、まず上りと下りのメロディーを変えることにしました。上りはクラリネットとアルトフルートを使い、上がっていく音階に。そして、下りはビブラフォンを使い、下がっていく音階に。

 

 これは、すでに取り入れている駅もあるでしょう。ボクの地元・大阪の地下鉄も、上りと下りでメロディーが違います。ボクの場合は上りに乗るのは出かけるとき、下りに乗るのは帰宅する時だったので、上りのメロディーには「いまから・いきます♫」、下りのメロディーには「お・う・ち・へ・かえ・ろう♫」と歌詞を付けて覚えていました。

 …また余談ですが。

 

流す場所に一工夫

 素晴らしかったのは、ここからです。

 次に、メロディーをホーム以外の場所、例えば駅の入り口や改札などで流すようにしました。また、緑園都市駅には止まらない快速電車のときは、メロディーのテンポを速くして音符の数を増やすことで、「焦ってホームまで駆け上がったら快速だった。。」ということが起こらないようにしたのです。

 相鉄ホールディングスの担当者は、「ホーム以外でメロディーを流すのは珍しい。学生達の発想はユニークで、他の鉄道会社にはない取り組みができた。」と話したそうです。

 

素晴らしかったのは、周りの大人達

 いや〜、学生達の発想もさることながら、その機会を与えた大学の先生方や、それを受け入れた相鉄ホールディングスの方々が、素晴らしい!!

 このような経験をした学生達は、きっと今後も自分達のアイデアで社会を変えていくことに積極的な姿勢を持ち続けることでしょう。このプロジェクトに参加した学生の一人は、「学生でも、考えを発信していけば社会が応えてくれる、ということを体験できて良かった。」と話していました。

 

子ども達からアイデアを募った「後」が大事

 今回ご紹介した事例は大学生でしたが、小学生でも「もっと住みやすい町にするにはどうすれば良いか」のようなテーマで、班ごとにアイデアを考えさせたり、ディベートさせたりすることがあります。そんなときにボクが教師としていつもぶつかる疑問は、「結論が出たからと言って、明日から何か変わるのか」ということです。

 もちろん、「議論の過程こそ大切だ」というのも分かります。でも、上記の事例のように、懸命に議論を重ねて出した結果が具現化されるのとされないのとでは、達成感が大きく変わると思うんです。だから、どんな小さな、あるいは身近な変化でも良いので、どうにかして子ども達に『手応え』を感じさせてあげられないかと、いつも苦心しています。

 

 そういえば、最後にまた余談。東大阪市の小学2年生が企業の支援を受けて「カニむきロボ」を発明したとか、愛知県の小学6年生が磁石を利用して「アルミ缶とスチール缶を自動分別するゴミ箱」で特許を取った、なんていうニュースもあったなぁ。