育休先生。

「イクメン」という言葉がなくなる日を目指して。

作文指導の発展型。タイトルや書き出しの工夫を紹介。

 5月20日の記事で、作文指導について触れました。今回は、作文を書くことに慣れてきた子ども達に行う、前回より実践的な指導について書きます。

 

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 5月20日の記事はこちら↓↓↓

ikukyusensei.hatenablog.com

 

作文指導の『基礎』といえば

 まずは、作文指導をボクなりに『基礎』と『発展』に分けたうちの、『基礎』についてお話しします。こちらは、皆さんもおそらく小学校で言われた記憶があると思います。以下のようなモノです。

  • タイトルの前は2マス空ける(必ずしもこうではありません)
  • 名前は最後が1マス空くように下詰めで書き、姓と名の間も1マス空ける
  • 段落の最初は1マス下げる
  • 句読点は1マス分使用する
  • ただし、句読点は行の先頭のマスには入れない(前の行末に入れ込む)
  • かぎカッコ内の文末は、句点(。)とカッコ(」)を同じマスに入れる

言い換えれば、「原稿用紙の使い方を学ぶこと」と同義かもしれません。

 

子ども達が『基礎』に慣れてきたら

 作文は、得意な子と苦手な子では本当に大きな差があります。苦手な子は、いつまで経っても原稿用紙の使い方が覚えられなかったり、誤字・脱字が減らなかったりするのが現実です。

 さて、ボクとしては、得意な子にはどんどんその力を伸ばしていって欲しいと思っています。そこで、『基礎』が身に付いてきた子には、タイトル書き出しを工夫するよう伝えていきます。

 ちなみに、構成の仕方(序論→本論→結論)や接続詞の区別(順接・逆接・並列・添加 etc...)などについては、国語科の授業でも扱います。『発展』が理解できるのは、それらがすでに定着している子だと想定しています。

 

「夏休みのこと」から卒業しよう

 何も言わずに低学年の子に作文を書かせると、大半のタイトルの付け方は " こう " なります。つまり、「◯◯のこと」という安易なタイトルです。もしくは、「夏休み」や「楽しかったこと」などでしょうか。

 そこで、ボクはいつも子ども達に言います。「作文』と『日記』は違うよ。自分だけしか見ないモノなら、タイトルはむしろ一目で内容が分かる方が良い。でも、 ”他者の目” を意識するなら、読み手が思わず読みたくなるようなタイトルを付けないと!」。

 

 ボクが小学生に教えるのは、大きく分けると次の3つしかありません。でも、これだけで平凡なタイトルが生まれ変わります。

セリフ調にする

 たったこれだけで、躍動感のあるタイトルになります。

言いすぎない

 タイトルに全てを詰め込むのではなく、あえて読み手に想像させる余地を残します。

語順を入れ替えてみる

 いわゆる「倒置法」もその一つですが、目線を変えてみる方法です。

 

上の3点を意識してタイトルを付けると…?

 それでは、3年生の担任をしていた頃に子ども達が付けたタイトルをいくつか紹介します。あくまで例としてですが、あえて平凡なタイトルを右隣に併記するので、比較してみてください。

 

◯「努力は実る!!」 ↔︎ ex.「大成功だった運動会」

 運動会についての内容ですが、タイトルだけでたくさん練習したことや、本番で成功したことが伝わってきます。

 

◯「魚たちが呼んでいる!」 ↔︎ ex.「魚たちに会いに行ったよ」

 こちらは、水族館に行った後の作文です。魚 ”が” 自分達 ”を” 呼んでいる、という目線がとてもユニークです。

 

◯「うわぁ!きれい!!」 ↔︎ ex.「とてもきれいな魚たち」

 こちらも水族館の後ですが、どこが良いかは言わずもがなですね。「何が」かを書かないのは、王道のテクニックです。

 

「僕は先週、プールに行きました。」から卒業しよう

 書き出しも、タイトルと同じぐらい重要です。

 ボクは子ども達の担任なので、30人分でも40人分でも全ての作文に目を通します。しかし、将来コンクールや小論文の試験で何百、何千もの競合作があったとしたら、平凡な書き出しでは続きを読んでもらえないでしょう。そこで、「読み手の目を引く書き出し」が必要になってきます。

 書き出しも、基本的な考え方はタイトルの付け方と同じです。最初に全てを言ってしまわないように考えていきます。例をいくつか紹介します。

 

「そんなんやめてや!!」…私は思わず叫んだ。

プカプカプカ…。気付いたら1時間も、海の上を漂っていた。

アイツが転校すると知ったのは、今から2ヶ月前のことだった。

 

 …作文というより、小説みたいですかね(笑)。要は、「自分が読み手だったら続きが気になるかどうか」がポイントだということです。

 

タイトルや書き出しを工夫する大切さ

 今回ご紹介したことは、おそらく基礎的な文章力が身に付いていないとできないことだと思います。一方で、力のある子はこれらを意識させると、作文も全体を通してみるみる変わっていきます。

 読み手の目を引くタイトルや書き出しを作るためには、まず自分の作文の『読みどころ』や『最も主張したい部分』を認識している必要があります。その上で、そこを全面に押し出すのかあえて隠すのか、を考えていきます。これは大人からすると簡単なようで、子どもにとっては難しいようです。

 そういう意味で、タイトルや書き出しを工夫することは、文章力を鍛える上でとても良い練習になります。

 

 もしこちらをご覧の方で、タイトルや書き出し以外で「子ども達にこんなことを意識させています!」というモノがあれば、ぜひお教えください☆