読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

育休先生。

「イクメン」という言葉がなくなる日を目指して。

教師はどれだけ残業しても、残業代は月1万2千円!?

 世間では、残業による過労死が注目されています。そこで、最近は教員の勤務システムについて書かれたコラムが、様々な媒体に掲載されるようになってきました。教員には「残業した分だけ残業代を支払う」という仕組みがないことは、ご存知ですか?

 

残業代は毎月、給料月額の4%

 これから教員を目指す人は、知っておいた方が良いかもしれません。

 教員はどれだけ残業をしても、その分の残業代が支払われるわけではありません。その代わり…と言えるかは分かりませんが、毎月、給料月額の4%が「教職調整額」として加算されています。

 例えば、基本給が30万円の人なら「教職調整額」は、

     30万円×4%=1万2千円 となります。

 

なぜ、そんな仕組みになったの?

 この仕組みの根拠となっているのは、『給特法(公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法)』という1972年施行の法律。1966年の教員勤務状況調査をもとに、4%をハジき出したそうです。

 

1966年…。

 

1966年!? 

 

1966年!?!?

 

 下は、文部科学省ホームページ内の「教職調整額の経緯等について」という資料からの抜粋です。

 

f:id:ikukyusensei:20170516205031p:plain

 

 この資料には、1週間平均の超過勤務時間は小学校で1時間20分と書いてあるので、1ヶ月分をおよそで計算すると、1時間20分×4=5時間20となります。これが、1966年当時の給料月額の約4%に相当していたということです。

 ちなみに、平成28年度の勤務実態調査では、1週間平均の超過勤務時間は17時間25分なので、単純計算だと1ヶ月分では17時間25分×4=69時間40

 1966年の勤務状況がどれだけ現在と乖離しているか…呆れますね。。現在の残業時間は、もはや「4%とみなしてよい量」とは到底言えないと思います。

 

果たして「管理職の監督責任のなさ」が原因か?

 さて、冒頭に書いたように、教員の勤務実態への注目が高まっています。しかし、よく目にする論調はこんな具合です。

 

  • 教員は残業時間に関わらず残業代が一律で支払われるため、管理職の勤怠管理の必要性が低い

  →そのため、教員らの退勤時間を早めるための取り組みや工夫が行われづらい

 

 ですが、実際の現場では、「管理職のチェックがないから」残業をしているわけではありません。なぜなら、くどいようですが「どれだけ学校に残っても残業代は増えない」ですから。

 では、なぜ残業せざるを得ないのか。その答えは至ってシンプル。「個々の業務量がキャパシティを超えているから」です。

 

「残業代が欲しい」というわけではなく…

 しかも困ったことに、教師たる者『先生』になるぐらいですから、「子ども達の力になりたい」という熱意のある人が多くいます。時間さえあれば、授業準備や生活指導をしたいと思っています。

 おそらくですが、「公務員だから教員になった」、「なんとなく流れで教員になった」という人以外は、「残業代が欲しい」と言いたいわけではない気がします。少なくとも、ボクはそうです。それ以上に、「一人一人の業務量を減らしてほしい」というのが切実な願いです。

 

 ボク自身は、1ヶ月の超過勤務は概ね6080時間ぐらいで、運動会や就学旅行などの大きな行事の前は100時間を超えます。でも、それとは別に、平日の帰宅後は1〜2時間、土日も数時間〜丸1日かかる持ち帰り仕事があります。

 きっと、世の中の様々な職種に就く皆さんも同じではないでしょうか。タイムカードに表れる残業時間だけを見て議論すること自体がナンセンスだと思います。

 事実、ボクも昨年の12月に子どもが生まれてから、意識して早く学校を出るようにしたところ、『残業時間』は減りました。しかし、その分持ち帰り仕事が増え、ときには止むなく仕事を諦めなければならなくなりました。

 

 一人一人の業務量を減らすには。それは、教職員の数を増やすほかありません。教員に余裕が無くなれば、しわ寄せは子ども達にいきます。教員の負担を軽くすることは、ひいては子ども達への教育の充実へと繋がるのです。

 

 「教職員の数を増やしてほしい」と主張した、別の記事はこちら↓↓↓

ikukyusensei.hatenablog.com