育休先生。

「イクメン」という言葉がなくなる日を目指して。

【至急】教員・事務職員の数を増やしてください。

本日の主張

もっと子ども一人一人のために時間を使いたいので、教員・事務職員の数を増やしてください。

 

<目次>

 

f:id:ikukyusensei:20170812162030p:plain

教員勤務実態調査の概要

 4月28日付で文部科学省から発表された「教員勤務実態調査平成28年度)。ボクは小学校教員なので『小学校』の内容に絞って、実際の日常を交えながらお伝えしていきます。

教員勤務実態調査(平成28年度)の集計(速報値)について(概要):文部科学省

 

 文部科学省が行ったもので、全国から抽出された小学校と中学校の各400校にフルタイムで勤務する、校長・講師・栄養教諭など様々な教員を対象とした調査です。人数もかなり大規模です。

f:id:ikukyusensei:20170502205812p:plain

 

1日あたりの勤務時間(持ち帰り時間は含まない)

f:id:ikukyusensei:20170502211251p:plain

 まずは、1日あたりの勤務時間についてですが、10年前と比較して、全ての職種において勤務時間が増加しています。ただし、持ち帰り仕事は含んでいません

 

1週間あたりの勤務時間(持ち帰り時間は含まない)

f:id:ikukyusensei:20170502220336p:plain

 次に、1週間あたりの勤務時間です。こちらも持ち帰り仕事は含んでいません

 

『教頭』って忙しいんです

 おそらく一般的には意外だと思うのが、教頭が実は一番忙しい!!ということ(きっと全国の教頭先生から拍手が)

 副リーダーや副班長などの『』が付く役職って、あまり仕事がないっていうイメージがありませんか?どうせリーダーや班長の『補佐』だろ、という。

 しかし、いざ小学校教員になると、そこには全ての事案が教頭に集約されるという恐ろしい現状が。上教育委員会や校長)からは指示、下(一般教員など)からは要望や報告。それを教諭(教頭候補)は現場でずっと見ているわけで、そりゃ教頭への昇進を希望する人もいなくなる…おっと、話が逸れました。。

 

性別・年齢別の1日の勤務時間の内訳

f:id:ikukyusensei:20170502223331p:plain

  これはボクの中では重要なところで、「男性教員より女性教員の方が、持ち帰り時間が長い」ですよね。実際、現場で見ていてもその通りで、理由としては間違いなく「子どもがいるから」です。

 男性教員は子どもがいるいないに関わらず、早い人は早いですが遅い人は遅いです。しかし、子どもがいる女性教員は、17時を過ぎると「お迎え」があるのでバタバタと帰ります。でも、学校でできない仕事は自宅で、ーもしかすると子どもを寝かしつけた後にー、しているハズです。

 これは、まだまだ「育児は主に女性がするもの」という悪しき慣習が根強く残っているからです。この辺りが、公務員かつ男女平等を謳う職種である「教員」から広げていきたいと思っています。

 

「教員数が足りない」という主張に至る理由

 さて、ここまでは「教員勤務実態調査平成28年度)の結果を中心にご覧頂いてきました。

 世の中、さらに忙しい業界や職種は山ほどあるハズですし、他と比較して多いか少ないかを議論するのは無意味でしょう。教員の中でも、どれだけ仕事をするかはかなり個々の裁量による部分です。

 ただ、個人的にはもっと子ども一人一人に対して、細やかに指導をしていきたいと思っています。しかし、それには業務量に対する教員と事務職員の数が絶対的に足りません

 今回の調査の中に、面白いデータがあります。こちらをご覧ください。

 

f:id:ikukyusensei:20170503191136p:plain

f:id:ikukyusensei:20170503191140p:plain

 

 これは現場からすると極めて当たり前の話で、要は「担当する児童数が増えれば、仕事量が増える」ということです。

 例えば、1人の児童のテスト1枚の採点に1分かかるとすると、30人の学級の担任より40人の学級の担任の方が毎回10分余計にかかることになります。

 ボクの場合、テストは1学期間に国算8〜12枚、それとは別に漢字テスト12〜16枚、理社6〜8枚ほどしていました。図工や家庭科では、作品の評価をします。また、授業時間を使って、音楽や体育の実技テストをします。加えて、各教科のノートや授業で使ったワークシートを集めることもあります。

 

 また、一般にはあまり知られていないのが、各学期末に作成する『通知表』の「所見」欄の大変さです(今度は、全国の担任から拍手が)。昔からよく「落ち着きがありません」などのセリフで語られてきた、アレです(実は今では、「ネガティブな文言を書面に残さない」との観点から、一人一人のポジティブな面を見つけて書くようにと言われています)。当然、日頃から隙を見つけて書き溜めていくわけですが、平均して1人15分と仮定すると、これまた10人で150変わることになります。

 

 もし教員を増やして、担任の受け持つ児童数が平均して10減れば…その効果は絶大です。

 さらに言えば、「教員を減らせ」などと仰っている現場をご存知ない財務省の方に分かってほしいのですが、個人的な感覚では「適切なクラス運営をするための1クラスの児童数の上限は25人程度」です。ここでの『クラス運営』とは単に評価のしやすさだけを言うのではなく、授業や日常の生活指導における目の届きやすさなど、総合的な意味合いです。

 現在の「最大で40人学級」なんて、有り得ません。

 

「事務職員数が足りない」という主張に至る理由

 あまり言われていませんが、学校現場は教員に対する事務職員の割合が少ないと思います。

 驚いたのが、教材費や校外学習の際の交通費や宿泊費として保護者から徴収する「児童費」の会計確認が、教員の校務分掌の一つであること。それ以外にも、例えば近年はICT(Information Communication Technology=情報伝達技術)の推進が叫ばれていますが、現場でのICT環境の整備(活用方法の試案、他教員への研修・伝達など)も、校務分掌の一つです。

 教員とは別に専門の職員が担えそうなところは、ぜひ代替してほしいです。

 

教員各々の ”こだわり” が魅力に繋がる

 さて、先にも少し触れた通り、どこまで仕事をするかは各教員による部分が大きいでしょう。

 ボクの軽重の付け方としては、試行錯誤の末、ノート集めを極力少なくして負担を減らすことにしました。その代わり、授業中の声かけを意識的に増やしたり、学級だよりでノートづくりが上手な子のものを紹介したりしました。

 学級だよりは、担任の個性が表れる大きな要素の一つです。ボク自身は昨年度、1年で約30枚発行しました。大きさはB4で1枚につき3時間ほどかかるので、30枚あたりが限界かもしれません。

 個人的には作文指導自由学習にも力を入れていて、毎週いずれかを週末の宿題として出していました。その添削やコメント入れに、毎回2〜3時間かかっていました。

 また、前日の放課後かその日の登校前に、子ども達へのメッセージを黒板に書いていました。内容は、前日の良かった点を褒めたり、逆に悪かったところをチクっと指摘したり、その日の行事について説明したり、時事問題に触れたりと、様々です。毎回黒板の半分以上は書いていたので、20〜30分はかかっていました。

 

 いずれも「やめたらいいやん。」と言われればそれまでですが、やめられない理由があります。それは、「意味がないと思えること一つ一つの積み重ねが、子ども達からの評価に繋がっている気がするから」です。

 毎学期末にボクは子ども達に、「先生の通知表」と題した紙に自分の評価をしてもらいます。そこに必ず何人かが、「先生は作文をちゃんと読んでコメントを返してくれるから、嬉しいです。」とか「先生の良いところは、毎朝黒板にメッセージを書いてくれるところです。」などと書いてくれるんです。小学校を卒業してもなお慕って連絡をくれる子もいて、そりゃ…やめられないでしょう。

 

 もし、学級経営や授業準備にもっと時間をかけられるなら、いくらでもしたいことはあります。とにかく、教員・事務職員の数を増やしてください。お願いします。

  どこに言えば良いのかも分からないので、とりあえずここに書きました。多くの方に読んで頂けたら嬉しいです。書き出したらなかなか手が止まらず、かなり長くなってしまいましたが。